江戸時代に書かれた貝原益軒の『養生訓』を読んで、日頃の養生に活かすシリーズ。
今回は、巻第三飲食上、三十二。
好きなものは脾胃の好きなものであるから、体の補いになる。
生まれつき大変好きなものは、薬とするがよい。
けれども好きなままに食い過ぎると、かならず傷つけられ、きらいなものを少し食べるのよりも悪い。
好きなものを少し食べれば衛気があるだろう。
よく、その人、その子の、体質に合わなさそうなものを上げて
「食べ過ぎないでくださいね」
と、伝えると、
「苦手で、あまり食べません」
という返事が返ってくることがあります。
ああ~、もともと、体質に合わなくて、受け付けないんだな~と感じることがあります。
逆に、ある日突然出た症状に対して、
「これは控えてね」
というと、大好きな食べ物を食べる機会に恵まれ過ぎて、最近食べ過ぎ傾向だったことを思いだされる方もいます。
好きな食べ物でも、ほどほどに。
体の不調が欲している食べ物は、要注意だったりもします。
突然、食べ物の好みが変わったり、偏食気味になったときは、自分を顧みてあげてくださいね。
参考文献:
『図解 養生訓』斎藤 孝 著
『養生訓 (中公文庫) 』貝原 益軒 著 松田 道雄 訳