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冷え:冷えやすく元気がない

治療院探しの参考にしやすいように、具体例を挙げてご紹介しております。

子どもを元気に、ママを笑顔にする鍼灸師おがわです。

 

「冷え」にはさまざまなパターンがあることを、ご紹介しました⇒『冷え

 

では、一つ一つ詳しく見ていこうと思います。

体が冷えやすく、疲れやすい

35歳男性(初見11月)

主訴:寒くて朝起きてくれない。毎日「疲れた」ばかり言って朝起こすのも一苦労なので、普段通ってきている奥さまの勧めで来院。

 

色白で産毛が多い。

足が湿って詰めたいが、背中や足のスネは乾燥して粉が吹いている。

浮いていて、めぐるものはあるが、全体的に弱い脈。

 

体が冷えやすく、すぐに鼻水が出て咳をする。

風にあたるのが嫌いで、厚着をして出かけるのだが、建物の中や地下を歩くとすぐ汗をかくので着るものを調節するのが大変とのことである。

声に力がなくあまりしゃべらないが、喋るときは愚痴が多い。

朝起きて、動くまでに時間がかかる。

 

夏の暑い日でもクーラーの効いた部屋で事務仕事をしている。

ずーっとパソコンを見ていると猫背になっている。

肩甲骨周りがガチガチで動かない。

普段ほとんど運動をしない。

①五臓の精気の虚

 肺気が虚して、陽気の循環や発散が悪くなった状態。

 

②病因

日頃の運動不足と夏のクーラー。

 

③病理の虚実

気が虚したために腠理の開闔がうまくできなくなり汗が出やすくなります。

 

④寒熱の発生

汗の気化熱で冷え、汗とともに体を温める気も消耗するため、さらに冷えます。

 

~ここまでを、部分治療に入る前に脈を整えるという形で、本治法をして治療していきます~

 

⑤臓腑経絡に波及

肺は鼻に開竅しているので、鼻の症状がでます。

気の停滞が起こって気鬱状態になることもあります。うつ病はたいてい、肝虚証か肺虚証となります。うつとまではいかなくても、冷えが加わると愚痴っぽくなります。

肩甲骨の内側から背骨にかけては肺の領域なので、肺気の巡りが悪い人は肩甲骨の可動域が小さくなることが多いです。

気の停滞が起こると血も停滞するために瘀血ができます。瘀血ができたら肺虚肝実証となるため、このブログを参考にしてください。⇒血が滞って陽気が巡らないことによる冷え

 

⑥病証

 肺気が虚して、陽気の循環や発散が悪くなった状態。(肺虚寒証)

 

通院の目安

肺虚寒証は腎虚寒証に進みやすいので、これ以上進行しないように養生したいところです。

皮膚の異常感覚や痛みがでやすいタイプですので、鍼を痛がる事も多く、慎重に刺鍼するか刺さない鍼を使用する必要があります。

当院の鍼灸は細い鍼でやさしく刺すか、刺さない鍼を使用しているので、肺虚寒証の人でも安心して通えます。

月に1~2回程度通って、体を温めながら気の巡りを調えて体調の悪化を予防しましょう。

 

普段の養生:首、手首、足首から冷たい風が入らないように気を付けましょう。

寒いからと言ってカイロを貼ると汗をかくのでかえって冷えてしまいます。脱ぎ着しやすい服装でこまめに調節しましょう。

背中に服の上から日光を当てると陽気を補充できます。

肩甲骨をしっかりゆっくり動かすような運動をしましょう。

このタイプの人が愚痴っている時は、否定するよりも「大変でしたね~」と共感してあげた方が、胸に陽気が生まれるため元気になります。下手に「そんなことはないですよ」と励まそうとすると逆効果になるタイプなので、適度に共感しながら聞き流してあげましょう。

朝起きる頃には部屋の中が温かい状態にしてあげると、起きやすくなります。


単純に1パターンのみの方もいれば、いろいろ合わせ持っていたり、季節や年齢、生活習慣によって変化していくのが人間です。

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※メール、LINE@、お電話での健康相談は、致しかねますのでご遠慮ください。


ご紹介している例は実際の患者さまではなく、日々の臨床、勉強会で取り上げられた症例、参考文献をもとに書いた架空の人物です。(実際の症例報告は、同意を得た方のみ勉強会等で使わせていただいておりますが、個人情報となりますのでブログには上げておりません)

 

参考文献:

日本鍼灸医学(経絡治療・臨床編)経絡治療学会:編

日本鍼灸医学(経絡治療・基礎編)経絡治療学会:編

図解 よくわかる経絡治療講義 大上勝行:著 池田政一:校閲

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