こんにちは。
子どもを元気に、ママを笑顔にする鍼灸師おがわです。
新学期が始まると、子どもたちが持って帰ってくる書類の山にうんざり気味…(笑)
えー!!そんなもん知らん!と、叫びつつ、何とか仕上げて、子どもたちのカバンの中に突っ込みます。
小学校に上がると『健康カード』というものを渡されるかと思います。
ここでもいそいそと母子手帳を出して来て記入しますね。
小学校の『健康カード』とほぼほぼ内容の変わらないカードが、中学校に行っても渡されます。
同じように生まれた時の体重や予防接種の記録なんかを書き込みます。
内容同じだな…と思いながら記入していたら、最後の方にあるページが違いました。
1ページまるまる使って、起立性調節障害について書かれてあります。
これを見ても、全国的にこの症状で学校に通うのが困難になる子が多いのだなと感じます。
「規則正しい生活をおくることは、発症を予防する上で大切です」
と書かれてあります。
うん、そだね。
と思いながら見ていたのですが、その方法として「積極的に体を鍛える」とか「乾布摩擦」なんかも推奨されていますが、運動していても、なる子はなります。
私がいろんなお子さんを見てきての実感としては…
急激に身長や体重が増えたお子さんは、特に生活習慣に注意が必要です。
体の発達に、循環器系や神経系の発達が追い付いていなくて、アンバランスな状態になっていると起こりやすいです。
そんな状態のときに、
・スマホ、ゲームの見過ぎて、目を酷使して、脳が過労状態になっている。
・アイスや氷などを摂りすぎて、飲食物を消化吸収するために必要な胃腸の陽気(命門の陽気、腎陽とも言っています)が損なわれている。
・成長期に必要な体の部品を作る時間(23時~2時)にしっかり眠っていない。
ということが、重なると起こりやすいです。
アイスを食べながらスマホを夜遅くまで見ている子が全員、起立性調節障害になるわけではありませんが、自律神経の調節が下手なお子さんは起立性調節障害になりやすく、健康で丈夫なお子さんでも上にあげたような生活をしていれば自律神経の働きが乱れることは多いです。
大人でも、このような生活をすると調子がわるくなったりしませんか?
東洋医学には「久しく視れば心を傷る」という言葉があります。
心は循環器系の働きを指したり、物事を正常に考える働きをさします。
ものを見過ぎて目を使い過ぎれば、心の働きが正常ではなくなるということを意味しています。
また、「肝は目に開竅する」といいます。
肝は血をたっぷりと蓄えて必要に応じて分配している臓です。
この考え方は西洋医学と同じなのでイメージしやすいかと思います。
目は肝に血をたっぷりともらうことによって、ものを見ることができます。
スマホやゲームを見続ければどんどん消耗していきます。
血は体のあちこちに栄養を運ぶ働きをしているので、どんどん消耗してしまうと、体の末端で足りない!という症状が出てきます。
足りなかったら、作らなければなりません。
そこで、しっかり食べて、食べた物をきちんと消化吸収する作業をしなければならないのですが、胃腸に冷たいものが入ってきて冷やされると、この消化吸収する作業が鈍るのです。
血は起きているうちは消耗し続けます。
肝がしっかりと血を蓄えるためには、体を横にして血を肝に戻してあげることが必要となります。
ザックリと、東洋医学の一部分を語っただけでも、上にあげた3項目と起立性調節障害の関係を感じていただけましたでしょうか?
不調となる原因の生活習慣を変えなければ、病院でお薬を出されても、鍼や灸をしても、治りません。
一時的によくなったとしても、同じ生活を続けてしまうと戻ってしまいます。
大人になって、社会に出て忙しくなる前に、自分の体はどうすれば快適に動けて、どうすれば不調で動けなくなってしまうのか?ということを学習しましょう。