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疲れ:疲れを感じるとイライラしてしまう

治療院探しの参考にしやすいように、具体例を挙げてご紹介しております。

子どもを元気に、ママを笑顔にする鍼灸師おがわです。

 

疲れにはさまざまなパターンがあることを、ご紹介しました⇒『疲れ

 

では、一つ一つ詳しく見ていこうと思います。

疲れを感じるとイライラしてしまう

31歳女性(初見5月)

主訴:疲れ、肩こり、目の疲れ

肩こりが楽になれば、イライラしなくて済むのではないかと思い鍼灸を希望して来院。

 

目のパッチリした、細身でマラソンランナーのような体格。

受け答えもハキハキして、とてもまじめな印象である。

 

脈は細い弦がピンピン弾いているようである。

 

お腹を触ると、臍の左側が拍動している。

 

子どもがもう少しで1歳になるので、保育園に預けて4月から仕事復帰をした。

今は短時間勤務なのだが、久しぶりにパソコンに向かって仕事をしていたら肩こり、目の疲れがひどくなったとのことである。

疲れているのに、ご主人の帰りが遅くて子どもをお風呂に入れてもらえなかったり、洗濯物が山のようになっているとイライラして周りにあたってしまうのが辛いという。 

出産前は、体力には自信があり、仕事復帰も大丈夫と思っていたら、意外と自分に体力がなかったり、疲れやすくなったことにショックを受けている。

子どもがもう少し大きくなったら、フルタイム勤務に戻りたいので、短時間勤務で働いている今のうちに体調を整えて、仕事も子育てもバリバリできるようになりたいとのことである。

 ①五臓の精気の虚

胃腸に不調もなく、生まれつき体が弱いわけでもない、真面目な頑張り屋さんは肝の精気が虚しやすくなります。

 

②病因

仕事復帰。

 

③病理の虚実

出産で血を大量に消耗した上に、忙しくて疲れてくるとさらに血を消耗してしまいます。

 

④寒熱の発生

血は栄養分を運んでいるうるおいですから、体からうるおいが減ると、余った陽気が暴走して熱を生みます。

陰分とペアになっていない陽気は発散して、やがていなくなり冷えます。

 

~ここまでを、部分治療に入る前に脈を整えるという形で、本治法をして治療していきます~

 

⑤臓腑経絡に波及 

筋や目は血がたっぷりあることによって正常に動きます。

それが不足すると、栄養やうるおいが不足して働かなくなってきます。

また、血が心にしっかり分配されないと、気持ちを落ち着けることができなくなり、イライラしてきます。

ただ、イライラできるうちはまだ陽気があるので、早めに手を打てばこじれることはありません。

しかし、それを通り越して動くのも出かけることも嫌になり、引きこもりがちになると、陽気も足りなくなっている状態なので厄介ですね。

 

⑥病証

冷えを感じていない、もしくは足元だけ冷えて頭はのぼせ、疲れてイライラ怒りっぽくなる場合、肝虚熱証。

それよりさらに進んで、全身の冷えを伴い目を開けていられないくらい疲れている場合は、肝虚寒証。

 

肝血を消耗させながら、ついつい頑張り過ぎてしまう方に多くみられます。

疲れを感じた時に「自分が頑張っているんだからあなたも頑張ってよ!」と思うようになったら、強制的に休みましょう。

 

鍼灸は直接血を増やすことはできませんが、血行をよくして筋のコリや皮膚の緊張を取り除くことで、働きを改善することができます。

また、副交感神経の働きを優位にしてリラックスし、胃腸の働きをよくしてくれるので、鍼灸を受けてしっかり栄養と休息をとることで、より効果的に疲労を改善することができます。

仕事が早めに上がれる日に立ち寄って、スッキリ笑顔になってから保育園へお迎えに行きましょう。

そんな日の家事は手抜きでOK!

 

休日は家族とのんびり過ごす時間にあてましょう。

 

仕事帰りで、お迎え前なので、のんびり施術を受けるというよりは、鍼灸で体の定期メンテナンスを目的に、月に2回、どんなに忙しくても1回は通うようにすると、疲れてイライラ当たってしまうことも減ります。

 

普段の養生:忙しくても、菓子パンの早食いで食事を済ませない。

どうしても作る時間がないときは、野菜ジュースやスープとおにぎりくらいにしておく。

22時~2時の間は必ず寝る。

仕事の合間でも適度にストレッチをして体を動かしたり、休日はしっかりと気分転換を。

でも、マラソンやホットヨガなど、大量に汗をかいたり、ストイックに運動をし過ぎるのは避ける。


単純に1パターンのみの方もいれば、いろいろ合わせ持っていたり、季節や年齢、生活習慣によって変化していくのが人間です。

自分の不調の原因はなんだろう…?と思われましたら、はりきゅうアロマのおがわ.をお申込みください。

予約状況で2時間ほど空いている時間を選び、予約フォームからご予約ください。

※メール、LINE@、お電話での健康相談は、致しかねますのでご遠慮ください。


ご紹介している例は実際の患者さまではなく、日々の臨床、勉強会で取り上げられた症例、参考文献をもとに書いた架空の人物です。(実際の症例報告は、同意を得た方のみ勉強会等で使わせていただいておりますが、個人情報となりますのでブログには上げておりません)

 

参考文献:

日本鍼灸医学(経絡治療・臨床編)経絡治療学会:編

日本鍼灸医学(経絡治療・基礎編)経絡治療学会:編

図解 よくわかる経絡治療講義 大上勝行:著 池田政一:校閲

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